株のサーキットブレーカーとは|日本は先物だけ、発動の条件と止まった後に起きること

株のサーキットブレーカーとは、相場が急に大きく動いたときに、取引所が取引を一時的に止める仕組みです。日本では大阪取引所の先物・オプションにだけあり、日経225先物なら基準値段から8%動くと10分以上止まります。東証の株は、相場全体が急落しても止まりません。
この記事では、発動の条件と再開のしかた、東証の株で代わりに働く値幅制限、米国の仕組み、2024年8月5日などの発動例、発動したときに投資家に起きることを、取引所の資料で確かめます。
この記事の内容(目次)
サーキットブレーカーとは——日本は先物・オプションだけで、東証の株は止まらない
大阪取引所は、サーキットブレーカーを「相場が過熱してきた場合、取引を一時中断することで投資家の過熱感を鎮め、冷静な判断の機会を設けるための措置」と説明しています(日本取引所グループ「制限値幅・サーキットブレーカー制度」、2026年10月28日閲覧)。止めている間に反対の注文を呼び込み、たまった注文をまとめて突き合わせて値段を付け直します(大阪取引所「北浜博士のデリバティブ教室」有識者コラム第18話)。
どこにあるかは、国と市場で違います。2026年10月時点の主な仕組みは次のとおりです。
日本の先物・オプション(大阪取引所):日経225先物・TOPIX先物などが1日の値幅の上限・下限に達すると、同じ指数の先物とオプションの取引を10分以上止める。上げでも下げでも発動する
日本の株(東京証券取引所):相場全体が何%下がったら市場を止める、という仕組みは無い。銘柄ごとのストップ高・ストップ安(制限値幅)で1日の値動きを抑える
米国株:S&P500が前日の終値から7%・13%・20%下がると、全米の株と株式オプションの取引を止める。下げのときだけ発動する
日本のサーキットブレーカーは先物・オプションの市場だけに適用され、東証の株の値幅制限とは関係なく発動します。大阪取引所(当時は大阪証券取引所)の先物・オプション市場で1994年から設けられました(大阪取引所 有識者コラム第18話、日本証券経済研究所 二上季代司、2017年)。その後、2014年の大阪・東京のデリバティブ市場の統合と、2021年9月21日の売買システムの更新(J-GATE3.0)を経て今の形になっています。上限・下限の値段で取引などがあれば直ちに発動する今のルールは、このシステム更新からです。それまでは、上限・下限に達した後、取引所が定める時間内に値幅の外で取引が成立しない場合に発動していました(大阪取引所「J-GATE3.0の稼働に伴う取引制度の見直し等について」(2020年5月13日)、日本取引所グループ「商品の歴史」)。
米国のサーキットブレーカーは、1987年10月19日のブラックマンデーでNYダウが1日に22.6%下げたこと(米大統領特別委員会「Report of the Presidential Task Force on Market Mechanisms」(1988年1月) p.1)を背景に、翌1988年に導入されました(SEC Release No. 34-94702(2022年4月12日)、大阪取引所 有識者コラム第18話)。暴落の経緯と、その後に何が変わったかは次の記事で扱っています。

ブラックマンデーとは|1日で22.6%下げた原因と、その後の回復
ブラックマンデーは1987年10月19日(月)にNYダウが1日で22.6%下げた暴落で、翌日の日経平均も14.90%安。貿易赤字の発表が引き金、機械的な売りが増幅とされるが、米国の報告書で結論は分かれる。回復期間と2024年8月5日との比較も解説。
大阪取引所の発動条件——日経225先物は8%・12%・16%の3段階
大阪取引所の先物には、1日に動ける値段の幅(制限値幅)があります。サーキットブレーカーは、この上限か下限の値段に注文が出た時点で発動します。2026年10月28日時点のルールは次のとおりです(日本取引所グループ「制限値幅・サーキットブレーカー制度」、2026年4月13日更新)。
発動の条件:日経225先物(ラージ)の中心限月(いちばん取引の多い限月)で、制限値幅の上限の値段に買い注文、または下限の値段に売り注文が出る(約定を含む)。ミニやマイクロの値動きでは判定しない
止まるもの:同じ指数の先物の全限月(日経225mini・マイクロ・限日取引を含む)、同じ指数のオプションの全銘柄、それらの立会外取引(J-NET)など
止まる時間:10分間以上。中断の間に制限値幅を広げ、板寄せで取引を再開する
広がる幅:日経225先物は通常±8%→1回目の後±12%→2回目の後±16%。広がるのは発動した側だけ(下限で発動したら下限だけ)で、上限・下限それぞれ2回まで
発動しない場面:ザラバ(連続して約定する時間帯)の終了の20分前以降(日中は15時20分以降、夜間は5時35分以降)と、その日すでにその側を2回広げた後(16%の上限・下限に達しても、もう止めない)
次の取引日にリセット:基準値段は取引日ごとに洗い替える。基準値段は前の取引日の清算数値。先物は夕方の夜間取引から次の取引日になるので、日中に発動しても、その日の夜間取引からは通常の±8%に戻る
日経225先物の日中の取引は8時45分〜15時45分(最後の5分は受付のみで、15時45分に引けの板寄せ)、夜間の取引は17時〜翌6時で(日本取引所グループ「立会時間」、2026年10月28日閲覧)、夜間も同じ条件で発動します。これは2024年11月5日からの時間で、それまでは日中のザラバが15時10分まで(引けの板寄せは15時15分)、夜間の取引は16時30分からでした(大阪取引所「東京証券取引所の取引時間延伸に伴うデリバティブ市場の取引時間変更について」(2023年5月11日)・同「…業務規程等の一部改正について」(2023年9月22日))。後で見る2024年8月5日の発動は、変更前の時間でのものです。
計算例:基準値段が63,000円なら、制限値幅は8%の5,040円で、下限は57,960円、上限は68,040円です。下限で1回目が発動すると下限は55,440円(−12%)に、2回目で52,920円(−16%)に広がり、その日はそれより安い値段では取引できません。上限は68,040円のままです(KabuGraph算出。日経平均の2026年10月27日の終値は63,268円37銭。日本経済新聞社「日経平均株価 日次データ」)。
商品 | 通常 | 1回目の後 | 2回目の後 |
|---|---|---|---|
日経225先物 | ±8% | ±12% | ±16% |
TOPIX先物・ | ±8% | ±12% | ±16% |
NYダウ先物 | ±7% | ±13% | ±20% |
2024年8月5日の日経225先物では、この仕組みが2回続けて動きました。当時はザラバが15時10分までだったので、発動しない時間帯は14時50分以降で、2回目の発動はその23分前でした。
30秒止まる「即時約定可能値幅(DCB)」は別の仕組み
先物には、もっと小さな値動きで短く止める即時約定可能値幅制度(DCB)もあります。日経225先物なら、直前の約定値段からザラバ中は±0.8%(寄付きの板寄せは±3.0%、引けは±1.5%)を超えて約定しそうなときに、最低30秒取引を止め、続けば30秒ずつ延ばします(日本取引所グループ「即時約定可能値幅制度」、2026年10月28日閲覧)。
取引所はDCBを東証の株の「特別気配」に当たる制度とし、制限値幅に達して止めるサーキットブレーカーとは別の制度だとしています(同)。JPXが「サーキット・ブレーカー発動情報」として日時を公表しているのは、制限値幅に達して10分以上止める方です。
東証の株に市場全体の停止は無い——値幅制限・特別気配・売買停止が代わりに働く
東証の株には、相場全体の下落率で市場を止める仕組みはありません。東証の売買のルールは、立会時間・売買の単位・売買成立の方法・特別気配の更新値幅・制限値幅・呼値の単位などで組み立てられています(日本取引所グループ「内国株の売買制度」、2026年10月28日閲覧)。大阪取引所の先物が止まっている間も東証の株は売買が続き、株価から計算する日経平均やTOPIXも動き続けます。
代わりに、銘柄ごとに値動きを抑える仕組みが3つあります(2026年10月28日時点)。
制限値幅(ストップ高・ストップ安):前日の終値などを基準に1日に動ける幅。基準値段が1,000円以上1,500円未満なら上下300円(日本取引所グループ「制限値幅」)。先物と違って当日中は広がらず、その値段より先には動かない(大阪取引所 有識者コラム第18話)。2営業日続けて張り付いて売買が成立しないなどの条件を満たすと、翌営業日から広がる
特別気配:直前の値段から更新値幅(1,000円以上1,500円未満なら30円)を超えて約定しそうなとき、すぐには約定させず気配を出して反対の注文を待つ。約定しなければ3分ごとに気配を動かす(日本取引所グループ「特別気配の更新値幅」・「売買成立の方法」)
売買停止:TOBや経営統合など投資判断に重要な情報が出た銘柄を止め、正式な発表から15分たって再開する。止めるのは相場の急変ではなく、情報を行き渡らせるため(東京証券取引所『東証公式株式サポーター 株式取引編[第8版]』Q.30)。ザラ場中に止まった実例はザラ場の記事で紹介している
特別気配の動き方とストップ配分の計算は、次の記事で図解しています。

板寄せとは|始値・終値が決まる仕組みと計算例
板寄せは、寄付や引けにそれまでの注文を突き合わせ、1つの値段でまとめて約定させる東証の方式です。成行は全部、有利な指値も全部、その値段で売りか買いの一方は全部約定、の3条件を板の計算例で追い、寄らない時の特別気配とストップ配分も図解します。
東証が全銘柄の売買を止めたことはあります。2020年10月1日、売買システムの障害で相場情報を正しく配信できなくなり、終日すべての売買を止めました(東京証券取引所「記者会見要旨」(2020年10月1日))。これはシステムの障害によるもので、相場の急変で止める仕組みではありません。
2026年8月6日に東証が公表した売買制度の見直し(大引けの時刻をランダムにする「ランダムクローズ」は2027年10月12日から、呼値の単位の決め方の変更は2027年3月1日から)にも、値幅制限や市場全体の停止を変える項目はありません(東京証券取引所「現物市場の更なる機能強化に向けた売買制度の見直しに係る業務規程等の一部改正について(概要)」)。
米国のサーキットブレーカー——S&P500が7%・13%・20%下がると全米で停止
米国では、株価指数S&P500の下落率で、全米の株式市場をまとめて止めます(Market-Wide Circuit Breakers)。基準はS&P500の前日の終値で、発動の水準は毎日計算し直されます(SEC Investor.gov「Stock Market Circuit Breakers」、2026年10月28日閲覧)。
段階 | S&P500の下落率 | 止まる時間 |
|---|---|---|
レベル1 | 7% | 15分 |
レベル2 | 13% | 15分 |
レベル3 | 20% | その日の取引終了 |
下げのときだけ発動する。上昇では止まらない
米東部時間15時25分以降にレベル1・2に達しても止めない。レベル3は時間に関係なく、その日の取引を終える
レベル1・2の停止はそれぞれ1日1回まで。7%安で一度止まって再開した後は、13%安に達するまで止まらない(MWCB Working Group報告書(2021年3月31日) p.3)
株だけでなく株式オプションの市場も止まる(MWCB Working Group報告書(2021年3月31日))
日本時間では夜:米国の株式市場の通常の取引時間(米東部時間9時30分〜16時。SEC Investor.gov)は、夏時間(3月〜11月)なら日本時間22時30分〜翌5時、冬時間なら23時30分〜翌6時にあたる(KabuGraph換算)
個別株にはLULD——5分止める仕組み
銘柄ごとにはLimit Up-Limit Down(LULD)があります。直前5分間の平均の値段から上下に幅(銘柄の区分と株価に応じて5%・10%・20%など)を設け、その外に出て15秒以内に戻らなければ、その銘柄の売買を5分止めます。S&P500の採用銘柄などは、取引終了前の25分間は幅が2倍になります(SEC Investor.gov「Stock Market Circuit Breakers」)。
東証のストップ高・ストップ安が1日の値動きの幅そのものを固定するのに対し、LULDは一時的に止める仕組みで、1日の値動きの上限は決めていません(大阪取引所 有識者コラム第18話)。
1988年に導入、今の形は2012年から
米国の仕組みは1988年に導入され、2012年に各取引所が今のS&P500の下落率で止める形に改め(試行の規則)、2022年に恒久の規則に切り替える届出を出しました(SEC Release No. 34-94702(2022年4月12日))。
初めて発動したのは1997年10月27日です。当時はNYダウの下げ幅(350ドル・550ドル)が基準で、350ドル安は下落率では4.54%にすぎなかったことから、1998年に基準が改められました(MWCB Working Group報告書 p.33〜34)。この日の経緯はブラックマンデーの記事にあります。
実際に発動した例——日本は2024年8月5日・2025年4月、米国は2020年3月
大阪取引所の発動履歴(2014年3月24日の市場統合以降)で、1日の発動が最も多かったのは2024年8月5日の12回です(7つの商品で、2回目を含む。日本取引所グループ「サーキット・ブレーカー発動履歴」、2026年4月2日更新、KabuGraph集計)。日経平均が1日で4,451円28銭(12.40%)下げた日です。
この日の日経225先物は、13時26分に下限に達して1回目が発動し、広がった下限にも14時27分に達して2回目が発動しました(前のセクションの図。時刻は金融庁「2024年8月上旬の日本株市場の急激な相場変動に関する分析」(FSA Analytical Notes 2025.1 vol.1)にも同じ記載)。ほかにも東証グロース市場250指数先物(8時52分)・JPX日経400先物(9時00分)・TOPIX先物(9時16分)が下限で発動し、いずれも午後に2回目が発動しています。長期国債先物と日経平均VI先物は上限、金先物は下限で発動しました(同)。
急落の原因や、その日の個人投資家・信用取引の動き、その後の回復は、次の記事で扱っています。円を借りて運用する取引の巻き戻しとの関係はキャリートレードの記事にあります。

令和のブラックマンデーとは|日経平均が1日で12.4%下げた原因と、その後
令和のブラックマンデーは2024年8月5日、日経平均が1日で4,451円(12.40%)下げた急落。下げ幅は過去最大、下落率は1987年に次ぐ2位。日銀・BIS・金融庁の分析で原因を整理し、先物の停止、信用の投げ、前週末の水準へ5営業日で戻した経過も解説。
日経225先物の発動(2014年3月以降)
発動した日時 | 方向 | その取引日の |
|---|---|---|
2024年8月5日 | 下限 | −12.40% |
2024年8月6日 | 上限 | +10.23% |
2025年4月7日 | 下限 | −7.83% |
2025年4月7日夜 | 上限 | +6.03% |
2025年4月10日未明 | 上限 | +9.13% |
このほか2016年6月24日12時48分にも下限で発動しています(発動履歴)。なお発動履歴には、2024年8月6日8時56分に日経225先物が「下限」で発動したとする行もありますが、日経平均が10.23%上げた日で前後の動きと合わないため、表には含めていません(2026年10月28日時点)。2025年4月は、各国の通商政策をめぐる不確実性が高まり、株価の振れが大きくなった時期で(日本銀行「金融システムレポート」2025年4月号)、7日の朝に下限、その夜と10日未明の夜間取引に上限で発動しました。下げの日にも、反発の日にも発動するのが日本の先物の仕組みです。
2025年4月10日の後、2026年10月28日までに日経225先物とTOPIX先物の発動はありません。2026年に入ってからは、金・銀・白金の先物や東証グロース市場250指数先物などで発動しています(日本取引所グループ「サーキット・ブレーカー発動情報」・発動履歴、KabuGraph集計)。
米国は2020年3月に4回
米国では、新型コロナウイルスの感染拡大で相場が荒れた2020年3月に、レベル1(7%下落)で4回、全米の取引が止まりました(MWCB Working Group報告書(2021年3月31日))。
日付 | 発動 | 発動 | その日の |
|---|---|---|---|
3月9日(月) | 9:34 | 22:34 | −7.6% |
3月12日(木) | 9:35 | 22:35 | −9.5% |
3月16日(月) | 9:30 | 22:30 | −12% |
3月18日(水) | 12:56 | 19日1:56 | −5.2% |
16日は、取引開始から1秒後の9時30分01秒に7%安に達して止まりました。15分後に再開した後は一時持ち直したものの、引けにかけて再び下げ、12%安で取引を終えています(同)。止まるのは取引で、下げそのものではありません。報告書は、3月の4回の停止について「意図どおりに働き、変動を落ち着かせる効果があったとみられる」と評価しています(同)。
発動したら投資家はどうなる?——注文・値動き・確かめる場所
ニュースで「サーキットブレーカー発動」と聞いたとき、何が止まって何が動いているかは、持っているものによって違います。
日本株を持っている人——売買はできるが、値が付かないことはある
東証の株やETFは止まらず、いつもどおり注文を出せます。ただ、急落の日は売りが買いを大きく上回る銘柄が増え、特別気配やストップ安で値が付かないことがあります。成行で売っても、気配が下がった先の値段で約定するか、その日は約定しないこともあります。
投資信託(NISAで持っているものを含む)は、取引時間中の値段ではなく、1日1回算出される基準価額で売買します(野村證券「投資信託の基準価額と分配金」、2026年10月28日閲覧)。ただ、組み入れ先の市場で取引が止まったときなどに購入・換金の受付を中止できると約款に定めた投資信託があり、実際に受付を止めた例もあります(アムンディ・ジャパン「香港証券取引所の取引中止に伴う投資信託の購入・換金のお申込の受付中止について」(2023年9月1日))。受付を止める条件は、持っている投資信託の目論見書・約款で確かめられます。
信用取引で買っている人は、急落の日の追証に注意が要ります。株価が下がって委託保証金の維持率が証券会社の基準を割ると、追加の保証金を求められ、入れられなければ決済されます。計算のしかたは次の記事で扱っています。

追い証(追証)とは|委託保証金維持率の計算と発生時の対処法
追い証(追加保証金)の仕組みを初心者向けに解説。委託保証金維持率の計算方法、具体的な発生シミュレーション、期限内の対処法、追い証を出さないための実践的なリスク管理まで。
先物・オプションを持っている人——発動は下げ止まりの合図ではない
中断の間は約定しない:10分以上、同じ指数の先物・オプションは取引が止まる。ただし取引所は中断の間も注文を受け付け、それまでの注文と合わせて、再開時の板寄せでまとめて突き合わせる(大阪取引所 有識者コラム第18話、2017年)。東証も株の売買停止について、停止中の発注・訂正・取消はできるが、扱いは証券会社ごとに違うと説明している(東証公式株式サポーター Q.30)。中断中に注文を出せるか・取り消せるかの画面の扱いは、証券会社の案内で確かめる
再開後は値幅が広がる:下限で発動したなら、下限は8%から12%(2回目の後は16%)に広がる。2024年8月5日は、1回目から約1時間後に2回目が発動した
逆指値は思った値段で決済できるとは限らない:中断をはさむと、再開時の値段が逆指値の値段から離れていることがある(逆指値のしくみは注文方法の記事)
証拠金が足りなくなりやすい:2024年8月の急変では、日本証券クリアリング機構が株価指数の買い建ての当初証拠金を60〜80%引き上げた(BIS Bulletin No 90(2024年8月27日))。先物と信用取引のレバレッジの違いは信用取引のレバレッジの記事にある
米国株を持っている人——日本時間の夜に15分止まる
レベル1・2なら全米の株の取引が15分止まります。米国株の取引時間は日本時間の夜から翌朝なので、発動するのも夜です(2020年3月の4回は日本時間22時30分〜翌2時ごろ)。日本の証券会社を通じて出した米国株の注文が停止中にどう扱われるかは、各社の案内で確かめておきましょう。
どこで確かめるか
大阪取引所の発動:日本取引所グループ「サーキット・ブレーカー発動情報」に、直近1年の発動・再開の時刻と商品が載る。直近1年の44回(2025年12月〜2026年3月。金15回・白金12回・銀11回が中心で、日経225先物は0回)は、どれも発動から10分10秒後に再開していた(2026年10月28日閲覧、KabuGraph集計)。2014年以降は同じページの「発動履歴」(PDF)
東証の個別株:ストップ高・安の値幅は日本取引所グループ「制限値幅」、売買が止まっている銘柄は「売買停止情報」
自分の注文画面:発動中の表示は証券会社による。たとえば松井証券は、発動中は先物・オプションの注文入力画面に「サ」と表示する(松井証券「「サーキットブレーカー」とは何ですか。」、2026年10月28日閲覧)
サーキットブレーカーのよくある質問
サーキットブレーカーとストップ安の違いは?
サーキットブレーカーは取引を一定時間止め、値幅を広げて再開する仕組みで、日本では大阪取引所の先物・オプションにあります。ストップ安は東証の株の1日の下限の値段で、取引は止まりませんが、その日はそれより安くは売買できません。
日本の株(現物)にサーキットブレーカーはある?
相場全体の下落で市場を止める仕組みはありません(2026年10月時点)。銘柄ごとのストップ高・ストップ安と特別気配が値動きを抑えます。
サーキットブレーカーは何分止まる?
大阪取引所の先物は10分以上です。直近1年の44回(大半は金・銀・白金の先物で、日経225先物は無し)は、どれも10分10秒後に再開しています。米国はレベル1・2が15分、レベル3はその日の取引の終わりまでです。先物の小刻みな停止(DCB)は最低30秒です。
株価が上がったときも発動する?
日本の先物は、上限に達したときも発動します(2024年8月6日、2025年4月10日など)。米国の市場全体の停止は、下落のときだけです。
夜間取引でも発動する?
発動します。大阪取引所の夜間取引(17時〜翌6時)も日中と同じ条件で、2025年4月10日は3時00分に日経225先物で発動しました。ザラバが終わる5時55分の20分前、5時35分以降は発動しません(2026年10月時点の時間)。
発動した後、値幅はいつ元に戻る?
次の取引日から、基準値段が洗い替えられて制限値幅は通常の±8%に戻ります。先物はその日の夕方17時からの夜間取引が次の取引日にあたるので、日中に発動した日も、夜間取引からは±8%です。上限・下限それぞれ2回までという広げる回数も、取引日ごとに数え直します。








