KabuGraph
銘柄一覧に戻る
エ
プライム2413

エムスリー

M3,Inc.

サービス業 / 情報通信・サービスその他

1,784.5円

-35.5 (-1.95%)

出典:東証株価・決算短信よりKabuGraph算出 / 最終更新: 2026/11/4

投資ポイント

強み・成長ドライバー

  • 1

    医師9割が登録する圧倒的なプラットフォーム効果

    m3.comには日本の医師の約9割が登録しており、医療従事者へのリーチにおいて代替不可能な地位を築いています。この基盤の上で製薬マーケティング、人材紹介、治験支援などの複数事業が連関する「エコシステム型」のモデルは、新規参入者が容易に模倣できない高い参入障壁です。

  • 2

    M&Aを通じた「複利的」な事業拡大

    積極的なM&Aで事業ポートフォリオを拡大し、買収先をm3.comの医師ネットワークと組み合わせてシナジーを生み出してきました。ホスピスや入院セットなど「医師以外」への領域拡大が進み、2026年7月には介護・医療向けシステムのワイズマンを子会社化しました。

  • 3

    株主還元の充実

    2026年3月期は200億円の自社株買いを実施。2026年5月には配当147億円(1株22円)に加えて上限200億円の新たな枠(2027年4月まで、10月末で累計約50億円を取得)を設定し、合計で上限347億円(純利益の70.7%)の還元です。2027年3月期の配当予想は未定です。

注意すべきリスク

  • 1

    営業利益率の構造的低下

    コロナ特需時の営業利益率46%(2022年3月期、中国子会社の上場関連利益を含む。除いても約31%)から、2026年3月期は21%に低下。特需の剥落と、M&Aで取得した利益率の低い事業の構成比拡大が要因です。2027年3月期上期(4〜9月累計)も20.0%(前年同期21.1%)でした。

  • 2

    1,419億円ののれんリスク

    M&A戦略の副産物として、のれん残高は2026年9月末で1,419億円(総資産の約22%)に達し、3月末から178億円増えました。2026年3月期にも海外・国内合わせて67億円の減損損失を計上しており、今後さらに減損が発生すれば、純利益を大きく押し下げるリスクがあります。

  • 3

    上場来高値からの大幅な下落

    株価は2021年1月の上場来高値10,675円から、2026年11月4日終値で1,784.5円と約83%下落した水準です。PER 24.6倍は東証プライム平均(単純18.2倍・加重20.1倍、2026年10月末)を上回ります。8月には決算を受けて1日で16.9%急落する場面もありました。

  • 4

    製薬業界への依存

    メディカルPFの主要顧客は製薬企業であり、製薬企業のマーケティング予算の動向に業績が左右される構造です。大型新薬の特許切れ(パテントクリフ)や薬価改定の影響を受ける可能性があります。

  • 5

    MR君への不正アクセスと個人情報の漏えい

    2026年10月14日にMR君のシステムへの不正アクセスを確認し、m3.com会員等25,775名と製薬企業の担当者2,260名の氏名・勤務先などの漏えいを公表しました。パスワード等は含まれず、会社はm3.comの利用状況に大きな変化は確認していないとしていますが、続報に注意が必要です。

  • 6

    投資ファンドの買い増しと提案

    投資ファンドのオアシス・マネジメントの保有割合は2026年10月1日時点で9.48%(8月の初回報告は5.03%)。同ファンドは報告書で、上場廃止や資本政策の重要な変更などに関する事項について会社に提案を行っていると記載。具体的な内容と会社の対応は明らかではありません。

事業概要

エムスリーは、日本の医師約34万人のうち約9割が登録する医療従事者専用プラットフォーム「m3.com」を基盤に、医療業界向けの多角的なサービスを展開するヘルスケアテック企業です。ソニーグループが約33%を出資する筆頭株主であり、2000年の設立以来「テクノロジーを創造的に活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やす」をミッションに成長を続けています。

主要事業セグメント

  • メディカルプラットフォーム(売上構成比30.7%): 主力の「MR君」をはじめとする製薬企業向けオンラインマーケティング。m3.comの医師ネットワークを活用し、医薬品の情報伝達をデジタル化。利益率33%と最も収益性が高い事業

  • 海外事業(24.7%): 米国・欧州・中国・韓国・インドなど世界各地で医療プラットフォームを運営。グローバルで医師650万人以上にリーチ

  • ペイシェントソリューション(16.2%): 2025年3月期に新設された成長セグメント。患者向け健康管理サービスやダイレクトマーケティングを展開。前期比+159.5%の急成長

  • サイトソリューション(15.5%): 病院・クリニック向けのDX支援。電子カルテ、予約システム、オンライン診療プラットフォームなどを提供

  • エビデンスソリューション(7.0%): 治験(臨床試験)プロセスの効率化。m3.comの医師ネットワークで治験参加医師のリクルーティングやリアルワールドデータ活用を支援

  • キャリアソリューション(6.5%): 医師・薬剤師向けの転職支援。m3.comの35万人超の医師登録者を候補者プールとして活用。「薬キャリ」も展開

AIインパクトはすでに営業利益の約15%(約100億円)を創出しており、事業の99%がAIポジティブと位置づけられています。中期目標として5年後に売上8,000億円規模を掲げ、積極的なM&A戦略と株主還元(総還元性向70.7%)を並行して推進しています。

株価推移

TradingView

業績ハイライト2026/3(百万円)

売上高

351,363

+23.3% YoY

営業利益

73,547

+16.8% YoY

純利益

49,100

+21.3% YoY

営業利益率

20.9%

企業評価

総合スコア 4.4 / 5

成長性

5

収益性

5

安全性

5

規模

5

割安度

2

競合・類似銘柄

医療・介護のプラットフォーム

医師・介護事業者・患者をつなぐ会員基盤やポータルを運営し、製薬会社や医療機関からの送客・広告・経営支援で稼ぐ。

エ
2413表示中
エムスリー

エムスリーは、日本の医師約34万人のうち約9割が登録する医療従事者専用プラットフォーム「m3.com」を基盤に、医療業界向けの多角的なサービスを展開するヘルスケアテック企業です。ソニーグループが約33%を出資する筆頭株主であり、2000年の…

銘柄の分類・事業概要はKabuGraph調べ

セグメント別売上推移

セグメント2022年3期(百万円)2023年3期(百万円)2024年3期(百万円)2025年3期(百万円)2026年3期(百万円)
メディカルPF83,200(40.6%)90,200(39.6%)90,500(38.3%)88,200(31.2%)107,800(30.5%)
エビデンス21,900(10.7%)26,500(11.6%)26,400(11.2%)24,000(8.5%)24,500(6.9%)
キャリア13,400(6.5%)13,900(6.1%)16,600(7.0%)20,900(7.4%)22,800(6.5%)
サイト34,700(16.9%)35,000(15.4%)33,000(14.0%)47,000(16.6%)54,400(15.4%)
海外51,800(25.3%)62,100(27.3%)69,900(29.6%)80,500(28.5%)86,900(24.6%)
ペイシェント———21,900(7.8%)56,900(16.1%)