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マネーフォワード(3994)の企業分析|事業内容・業績・将来性を投資家目線で解説

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マネーフォワード(3994)は、法人向けバックオフィスSaaS「マネーフォワード クラウド」、個人向け家計簿アプリ「マネーフォワード ME」、金融機関向けDXサービス、VC事業の4セグメントを展開するフィンテック企業です。

2025年11月期は売上高503.5億円(前期比+24.8%)を達成し、創業以来9年間で売上は約17倍に成長。さらに初の通期最終黒字(純利益15.9億円)を計上し、長年の赤字投資フェーズからの転換を果たしました。

この記事では、マネーフォワードの4つの事業セグメントの仕組み、9年間の成長軌跡、黒字転換の背景、AI戦略、投資判断のポイントを、個人投資家の視点からわかりやすく解説します。

会社概要 — 「お金を前へ。人生をもっと前へ。」

マネーフォワードは、マネックス証券出身の辻庸介氏が2012年に設立したフィンテック企業です。「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションのもと、個人・法人のお金にまつわる課題をテクノロジーで解決するサービスを次々と展開してきました。

項目

内容

会社名

株式会社マネーフォワード(Money Forward, Inc.)

証券コード

3994(東証プライム)

設立

2012年5月

上場

2017年9月(東証マザーズ)→ 2022年4月 東証グロース → 東証プライム

代表取締役社長CEO

辻庸介

従業員数

約2,200名(連結)

本社

東京都港区

セクター

情報・通信業

出典: マネーフォワード コーポレートサイト

「個人の家計簿」から「企業のバックオフィス」、そして「金融DX」へ

マネーフォワードの歩みは、個人向けサービスで培ったテクノロジーとブランドを、法人・金融機関へと順次展開していく拡大戦略に特徴があります。

  • 2012年 — 個人向け家計簿アプリ「マネーフォワード ME」で創業。銀行口座やクレジットカードを自動連携し、家計を「見える化」する画期的なサービスとして急成長

  • 2013年 — 法人向けバックオフィスSaaS「マネーフォワード クラウド」を開始。クラウド会計を皮切りに、確定申告・請求書・経費・給与・勤怠・人事労務と横展開

  • 2017年 — 東証マザーズに上場。売上29億円、赤字8億円からの挑戦がスタート

  • 2020年〜 — 金融機関向けDXサービス(BANK APP、デジタル通帳、Mikatano等)を拡大。M&Aも積極活用しクラウド製品群を拡充

  • 2025年 — 売上500億円を突破し、初の通期最終黒字を達成。AI Agent「おまかせ経理」を投入し、SaaS Marketing事業を売却して選択と集中を加速

現在の事業は大きく「Business」「Home」「X」「Finance」の4セグメントに分かれています。中でも法人向けバックオフィスSaaSの「Business」セグメントが売上の主力であり、中堅企業への展開を急速に進めています。

9年間で売上は29億円から503億円へと約17倍に成長。その間、一貫して赤字を計上し続けてきましたが、2025年11月期にようやく初の通期黒字を達成しました。この「赤字を掘ってでも成長を取る」戦略が実を結んだ瞬間です。

4つの事業セグメントを理解する

Business — 主力のバックオフィスSaaS「マネーフォワード クラウド」

「マネーフォワード クラウド」は、企業のバックオフィス業務をまるごとクラウド化する統合SaaSプラットフォームです。会計・確定申告・請求書・経費・給与・勤怠・人事労務・マイナンバー・年末調整・社会保険など、バックオフィスに必要な機能を一気通貫で提供しています。

このセグメントがマネーフォワードの成長を牽引する主力事業です。当初は個人事業主や中小企業をメインターゲットとしていましたが、近年は中堅企業(従業員100名以上)への展開を加速しており、ARPA(顧客あたり売上単価)の引き上げが進んでいます。

収益モデルはSaaS型の月額課金です。個人事業主向けの月額980円プランから、中堅企業向けのエンタープライズプラン(要見積り)まで、企業規模に応じた料金体系を敷いています。複数のプロダクトを同一企業に導入する「クロスセル」が効きやすい構造で、1社あたりの利用プロダクト数が増えるほど売上単価が上がります。

さらに2025年にはAI Agent「マネーフォワード おまかせ経理」を投入。AIが経理業務を自動化するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスで、SaaSの月額課金に加えて新たな収益源を創出しています。

M&Aも積極的に活用しており、アウトルックコンサルティング(経営管理SaaS「Sactona」)、ミチビク(取締役会DX)、ナレッジラボ、V-ONEクラウド、Manageboardなど、バックオフィス関連のSaaS企業を次々と傘下に収め、製品ラインナップの拡充と顧客基盤の拡大を同時に実現しています。

競合としてはfreee(4478)が最大のライバルです。freeeがスモールビジネス(個人事業主〜小規模法人)に強みを持つのに対し、マネーフォワードは中堅〜大企業へのアップマーケット戦略で差別化を図っています。

Home — 個人向け家計簿・資産管理アプリ「マネーフォワード ME」

「マネーフォワード ME」は、マネーフォワードの原点である個人向け家計簿・資産管理アプリです。銀行口座、クレジットカード、証券口座、電子マネー、ポイントなど2,500以上の金融サービスと自動連携し、入出金やカード利用を自動で分類・記録します。

収益モデルはフリーミアムです。基本機能は無料で提供し、プレミアムサービス(月額540円)で連携口座数の制限解除やグラフ機能、さらに「資産形成アドバンス」(月額980円)でより高度な資産分析機能を提供しています。利用者数は1,500万人を超え、家計簿アプリの分野では国内トップクラスの規模を誇ります。

2024年12月には三井住友カードとの合弁会社「マネーフォワードホーム」を設立し、Home事業を移管しました。三井住友フィナンシャルグループの顧客基盤と連携することで、個人向け金融サービスのさらなる拡大を目指しています。この合弁化により、Home事業は連結対象から外れる見込みですが、持分法適用会社として利益貢献を続ける構造です。

また「MONEY PLUS」というくらしの経済メディアも運営しており、資産形成や節約に関する記事を配信することで、マネーフォワード MEへの流入を促進する仕組みを構築しています。

X — 金融機関向けDXで「BaaS」の世界を拓く

「X(エックス)」セグメントは、金融機関向けのDXサービスを提供する事業です。地方銀行や信用金庫などに対し、デジタルバンキングの基盤を提供しています。

主なプロダクトは以下の通りです。

  • BANK APP — 金融機関のスマホアプリ開発を支援するBaaS(Banking as a Service)プラットフォーム

  • デジタル通帳 — 紙の通帳をデジタル化するサービス。金融機関のコスト削減と顧客利便性を両立

  • Mikatano — 金融機関の法人営業を支援するSaaS。顧客企業の財務データを分析し、提案営業を効率化

2024年12月にはX事業を分社化し、独立した事業会社として運営を開始しました。金融機関のDX需要は底堅く、地方銀行のデジタル化の受け皿として中長期的な成長が見込まれる領域です。ただし、個別の金融機関ごとのカスタマイズ開発が発生するため、SaaS事業ほどの限界利益率は出にくいという構造的な特徴もあります。

Finance — HIRAC FUNDでスタートアップエコシステムに貢献

Financeセグメントは、マネーフォワードのベンチャーキャピタル(VC)事業「HIRAC FUND」を中心に構成されています。

HIRAC FUND 1号ファンドの規模は30.4億円、エクステンションファンドが12.8億円で、フィンテック・SaaS領域を中心とした国内スタートアップに投資しています。SaaS事業者ならではの知見を活かし、投資先に対してプロダクト開発・マーケティング・営業面の支援も行う「バリューアッドVC」としてのポジショニングです。

VC事業は投資先のEXIT(IPOやM&A)のタイミングで大きな利益が出る一方、業績のボラティリティ(変動幅)が大きいという特徴があります。連結業績への影響は限定的ですが、投資先との事業シナジー(連携先の発掘、M&A候補の早期把握)という戦略的な価値が大きいセグメントです。

「マネーフォワード ビジネスカード」と「おまかせ経理」— 新たな収益の柱

セグメント横断的な注目プロダクトとして、マネーフォワード ビジネスカードがあります。法人向けプリペイドカードで、マネーフォワード クラウドとリアルタイム連携し、経費精算を自動化します。カード決済の利用額に応じた手数料(インターチェンジフィー)が収益源となり、SaaS月額課金に加えた「トランザクション型」の収益を生み出しています。

そして2025年に投入された「マネーフォワード おまかせ経理」は、AI Agentを活用した経理業務のBPOサービスです。従来のSaaS(ソフトウェアを提供)から踏み込み、AIが経理業務そのものを代行するという新しいビジネスモデルで、1社あたりの売上単価をSaaS単体よりも大きく引き上げる可能性を秘めています。

SaaS Marketing事業の売却 — 選択と集中

2025年11月には、子会社スマートキャンプが手がけるSaaS Marketing事業を売却しました。SaaSの比較サイト「BOXIL」などを運営する事業で、マネーフォワード本体の4セグメントとのシナジーが限定的と判断されたためです。

この売却は、「成長投資フェーズ」から「利益回収フェーズ」への転換を象徴する動きです。非中核事業を整理し、バックオフィスSaaS・金融DX・AI Agentという成長の柱にリソースを集中させる方針が明確になりました。

業績推移と財務分析

通期業績推移 — 9年間で売上17倍、そして初の黒字へ

マネーフォワードの業績推移は、「赤字を掘りながら売上を伸ばし、規模の経済で利益を回収する」SaaSの教科書的な成長パターンを体現しています。9年間の通期業績推移は以下の通りです。

決算期

売上高

営業利益

純利益

2017年11月期

29.0億円

-8.0億円

-8.4億円

2018年11月期

45.9億円

-8.0億円

-8.2億円

2019年11月期

71.6億円

-24.5億円

-25.7億円

2020年11月期

113.2億円

-28.0億円

-24.2億円

2021年11月期

156.3億円

-10.6億円

-14.8億円

2022年11月期

214.8億円

-84.7億円

-94.5億円

2023年11月期

303.8億円

-63.3億円

-63.2億円

2024年11月期

403.6億円

-47.4億円

-63.3億円

2025年11月期

503.5億円

-26.5億円

15.9億円

出典: マネーフォワードIR / Yahoo!ファイナンス

通期業績推移(売上高・営業利益・純利益)

赤字の「深さ」と「回復」を読み解く

このチャートには、マネーフォワードの成長ストーリーが凝縮されています。

第1期(2017〜2018年): 赤字安定フェーズ

上場直後で売上29億→45億円と成長しつつ、赤字は8億円程度で安定。まだプロダクト拡充期で、投資額をコントロールしながら成長していた時期です。

第2期(2019〜2020年): 積極投資フェーズ

売上は71億→113億円と倍増する一方、赤字は24〜28億円に拡大。バックオフィスSaaSの製品ラインナップ拡充とM&Aに大きく投資した時期です。

第3期(2021年): 一時的な改善

売上156億円、営業赤字は10.6億円まで縮小。コロナ禍でのDX需要を追い風に、効率的な成長が実現できた年でした。

第4期(2022年): 赤字のピーク

営業赤字84.7億円、純損失94.5億円と、過去最大の赤字を記録。中堅企業向けの営業体制構築、大型M&A(アウトルックコンサルティング等)、新規事業への投資が重なりました。投資家にとって最も忍耐を要した局面です。

第5期(2023〜2025年): 黒字転換フェーズ

2022年をピークに営業赤字は84.7億→63.3億→47.4億→26.5億円と急速に縮小。売上は303億→403億→503億円と毎年100億円ペースで積み上がる一方、コスト増は抑制され、SaaSのスケールメリット(規模の経済)が効き始めました。そして2025年11月期、ついに純利益15.9億円の通期黒字を達成。営業利益はまだ-26.5億円ですが、営業外で特別利益(SaaS Marketing事業の売却益等)が寄与し、最終利益で黒字転換を果たしました。

売上成長率の推移 — 高成長を維持

売上の前年比成長率を見ると、9年間を通じて年率+25〜58%という高い成長率を維持しています。

決算期

売上高

前年比

2017年11月期

29.0億円

2018年11月期

45.9億円

+58.3%

2019年11月期

71.6億円

+56.0%

2020年11月期

113.2億円

+58.1%

2021年11月期

156.3億円

+38.1%

2022年11月期

214.8億円

+37.4%

2023年11月期

303.8億円

+41.4%

2024年11月期

403.6億円

+32.8%

2025年11月期

503.5億円

+24.8%

出典: マネーフォワード 有価証券報告書、決算短信

売上500億円を超えてなお前年比+24.8%の成長を維持している点は注目に値します。SaaS企業において、売上規模が大きくなるにつれて成長率が鈍化するのは自然なことですが、マネーフォワードは中堅企業への展開やM&Aによる外延的成長により、高い成長率を保っています。

営業赤字の縮小トレンド — 黒字化は目前

純利益は2025年11月期に黒字転換しましたが、営業利益はまだ-26.5億円の赤字です。しかし、その赤字幅は着実に縮小しています。

営業赤字幅の推移(マイナスが小さいほど改善)

2022年11月期をピーク(-84.7億円)として、3年連続で赤字幅が大きく縮小しています。このペースが続けば、2026〜2027年11月期には営業利益ベースでも黒字化が視野に入るでしょう。営業黒字の達成は、「赤字SaaS企業」から「利益を生むSaaS企業」への完全な転換を意味し、株式市場からの評価も大きく変わる転機となります。

株価指標(2026年8月21日時点)

指標

株価

6,282円

時価総額

約3,499億円

PER(株価収益率)

218.3倍

PBR(株価純資産倍率)

7.78倍

ROE(自己資本利益率)

2.8%

配当利回り

0%(無配)

出典: KabuGraph(J-Quants データ)

投資家が注目すべきポイント

4つの強み

1. 9年間で売上17倍の成長力

2017年の売上29億円から2025年の503億円まで、9年間で約17倍という驚異的な成長を遂げています。500億円を超えてもなお前年比+24.8%の成長率を維持しており、バックオフィスSaaS市場の拡大余地の大きさを示しています。日本の中堅・大企業のDX化はまだ道半ばであり、成長の滑走路は長いと考えられます。

2. 黒字転換と利益回収フェーズへの移行

2025年11月期に初の通期最終黒字を達成したことは、マネーフォワードの投資ストーリーにおいて最大の転換点です。SaaS Marketing事業の売却益が寄与した面はありますが、営業赤字の急速な縮小は本業の収益力向上を反映しています。SaaS事業は固定費(開発・サーバー費用等)の比率が高いため、売上が一定規模を超えると利益が加速的に伸びる構造を持っています。まさにその「利益が出始める局面」に差し掛かったといえます。

3. SaaS型のストック収益+クロスセル

マネーフォワード クラウドの強みは、会計・経費・給与・勤怠などバックオフィス業務のフルスタックを提供している点です。1社に対して複数プロダクトを導入する「クロスセル」が効くため、顧客あたりの売上単価(ARPA)が継続的に上昇します。SaaS型の月額課金は景気変動に左右されにくく、毎月積み上がるストック収益が業績の安定性を支えています。さらにビジネスカードのトランザクション収益やAI Agent「おまかせ経理」のBPO収益が加わり、収益源の多層化が進んでいます。

4. AI AgentとBPOという新たな成長エンジン

「マネーフォワード おまかせ経理」は、SaaS(ソフトウェア提供)からBPaaS(ソフトウェア+業務代行)へとビジネスモデルを進化させる取り組みです。AIが経理業務そのものを代行するため、1社あたりの売上単価はSaaS単体と比較して大幅に高くなる可能性があります。バックオフィスSaaSで蓄積した業務ノウハウとデータが、AI Agentの精度を支える基盤となっており、他社が簡単に模倣できない競争優位です。

注意すべきリスク

1. PER 218倍という極めて高いバリュエーション

PER 218.3倍は、東証プライム全体の平均PER(約15〜16倍)と比較して桁違いに高い水準です。これは「今後数年間の急速な利益成長」を市場が強く期待していることを意味します。初の黒字を達成したばかりで利益水準がまだ低いためPERが高く出やすい構造ではありますが、営業黒字化の遅延や売上成長率の鈍化があれば、株価の大幅な調整リスクがあります。

2. 営業利益がまだ赤字

純利益は黒字転換しましたが、営業利益は-26.5億円とまだ赤字です。本業で利益を出せていない状態であり、純利益の黒字はSaaS Marketing事業の売却益など特別要因に支えられた面があります。営業黒字化の時期とペースが、今後の株価を左右する最大のポイントです。

3. 累積赤字の大きさ

上場以来の9年間で計上した営業赤字の合計は約310億円に上ります。この投資が今後の利益で十分に回収できるかどうかが、長期投資家にとっての本質的な問いです。ROE(自己資本利益率)は2.8%とまだ低水準であり、資本効率の改善は今後の課題です。

4. 競合環境の激化

バックオフィスSaaS市場ではfreee(4478)との競争が続いています。中堅企業向けではOBC(オービックビジネスコンサルタント)やPCA、大企業向けではSAPやOracleなどERPベンダーとも競合します。AI経理分野では、大手テック企業やスタートアップの参入も予想されます。ただし、マネーフォワードの強みはバックオフィス全領域をカバーする統合プラットフォームであり、顧客のスイッチングコスト(乗り換えコスト)が高い点は防衛線となっています。

5. 無配当

創業以来、配当を実施していません。成長投資を優先する方針ですが、インカムゲイン(配当収入)を重視する投資家には向かない銘柄です。営業黒字化後の配当方針がどうなるかは注目ポイントですが、当面は成長投資が優先されるでしょう。

6. M&Aに伴うのれんリスク

積極的なM&A戦略の結果、バランスシート上には相応ののれん(買収プレミアム)が計上されています。買収した事業の業績が想定を下回った場合、のれんの減損損失が発生し、一時的に大きな損失を計上するリスクがあります。

まとめ

マネーフォワード(3994)は、「個人の家計管理」「法人のバックオフィス」「金融機関のDX」「スタートアップ投資」の4つの事業で、お金にまつわるプラットフォームを構築してきたフィンテック企業です。

投資の観点からのポイントを整理すると、以下の通りです。

  • 成長力: 9年間で売上17倍(29億→503億円)。500億円超でも前年比+24.8%を維持し、バックオフィスSaaS市場の拡大余地は大きい

  • 転換点: 2025年11月期に初の通期最終黒字。営業赤字も84.7億→26.5億円と3年で約7割縮小しており、営業黒字化も視野に入る

  • 成長エンジン: AI Agent「おまかせ経理」やビジネスカードなど、SaaS月額課金に加えた新たな収益源が立ち上がりつつある。三井住友カードとの合弁もHome事業の成長を加速させる

  • 注意点: PER 218倍と極めて高い株価水準。営業利益はまだ赤字であり、黒字化のペースが期待を下回れば株価調整のリスク。無配当。累積赤字約310億円の回収が長期的な課題

SaaS企業の典型的な成長パターン「J字カーブ」を地で行くマネーフォワード。9年間の赤字投資期間を経て、ようやく「利益の収穫期」の入り口に立った段階です。営業黒字化の実現と、AI Agent・BPO事業の立ち上がりを見極めることが、投資判断の鍵となるでしょう。PERの高さには十分な注意が必要ですが、「赤字から黒字への転換期にあるSaaS成長企業」として、中長期の視点で注目に値する銘柄といえます。


本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。記事中の数値は2026年8月21日時点の情報に基づいています。

コラム著者・編集者

K

KabuGraph編集部

KabuGraph編集部は、投資情報の発信と株式分析ツールの開発に携わるチームです。日本株・米国株の事業分析から、投資に役立つ情報をわかりやすくお届けします。